ポジショニングって何?知っておくべき意味と成功のポイント

マーケティング基礎知識

マーケターでなくても知っておくべきマーケティング知識の1つに「ポジショニング」が挙げられます。

本記事では、ポジショニングの意味や使い方をわかりやすく解説します。誰もが使える知識なので、ぜひ参考にしてみてください。

本記事を書いた人

リコッタ
リコッタ

大学でマーケティングを専攻し、花王や食べログでマーケティングに5年以上従事。多くの新製品や新規事業を立ち上げてきました。

ポジショニングとは?

ポジショニングとは、「競合に勝てる土俵を探すこと」です。

例えば、Web系の会社なのにSEOに強い人がいない場合、自分が勉強してSEO知識を得たらきっと他の人よりも任される仕事が増えるでしょう。

缶コーヒーの市場が安くて飲みやすい商品ばかりだったら、高級で飲みごたえがある商品を発売したら、今まで取れなかった顧客を獲得できる可能性があるでしょう。

このように、自分がいる場所(市場)において、勝てる土俵を探すことを「ポジショニング」といいます。

なお、マーケティングの世界では市場分析後の「戦略立案」のときに用いられるものです。

マーケティングの基本的な流れ

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勝てる土俵を探すポイント

勝てる土俵を探すには、「周りと違うことをする」ことがポイントです。

上述の例だと「SEOに強い」ことや、「高級で飲みごたえがあること」が、周りと違うことをする差別化ポイントになりました。

ただし、ただ周りと違うことをするだけだと意味がありません。なぜならば、求められていないと受け入れられないからです。

例えば、SEOを必要としない会社でSEOに強くなっても、仕事は増えないでしょう。缶コーヒー市場で高級なコーヒーのニーズがなければ、競合とは差別化になってもお客さんには売れません。

勝てる土俵を探すには、「周りと違うことをすること」と、「ニーズがあること」の2点が重要なポイントです。

  • ポジショニングとは「勝てる土俵を探すこと」
  • 勝てる土俵を探すには、「周りと違うことをすること」「ニーズがあること」の2点がポイント

ポジショニングの探し方|ポジショニングマップ

では、勝てる土俵=ポジショニングをどのように探せばよいのでしょうか。

一般的に「ポジショニングマップ」という方法が使われます。メーカーの商品開発の現場でもよく使われる方法です。

ポジショニングマップとは、ユーザーニーズを縦と横の2軸に分け、競合と自社の商品やサービスのポジションを示した図のことです(下記図参照)。

図で示すことで競合と比較した位置関係をわかりやすく把握することができます。

スナック菓子のポジショニングマップ【湖池屋プライドポテトの成功例】

※カルビー・湖池屋の主要商品を抜粋、商品訴求を基に筆者が作成

商品画像ならびロゴは各社ホームページより引用
– カルビーHP https://www.calbee.co.jp/products/
– 湖池屋HP https://koikeya.co.jp/commodity/

このスナック菓子のポジショニングマップは、2017年に発売された『湖池屋プライドポテト』が競合と比べて勝てる土俵を見つけて成功した事例です。

湖池屋プライドポテトの発売前は、市場の王者カルビーを筆頭に定番ポテトチップスの食感やフレーバー違いの商品が拡充されていました。

そこで湖池屋は「素材と製法にこだわりぬいた王道ポテトチップス」というポジショニングで、カルビーとの差別化を図ります。

その結果、近年の健康・こだわり志向といった消費者ニーズとも合致し大きく売り上げを伸ばしました。まさに『勝てる土俵』を見つけることができたのです。

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ユーザーニーズを軸に設定するときの注意

ユーザーニーズを2軸に設定する際に、以下2点のみ注意しましょう。

① 軸の両端ともに価値があるようにする

例えば美味しさを軸において、両端が「美味しい」「不味い」となった場合、「不味い」の領域には誰もいなくなることは明白です(不味いことが逆に価値になる場合は別ですが)。

軸の両端がともに消費者にとって価値があるような軸を設定しましょう。例えば「美味しさ」を軸にするのであれば、「コク」「あっさり」など、美味しさを感じるポイントや切り口などを両端に置くのがよいでしょう。

② 2軸それぞれが相関しないニーズを設定する

例えば「高級感 ⇔ 身近感」「価格帯が高い⇔価格帯が低い」という2軸にした場合、通常だと高級感があるものは大体価格帯が高くなるため、高級×価格帯が高い領域と、身近感×価格帯が低い領域に分かれることになります。
これだと1つの軸しか使っていないのと同じなので、独自のポジションを見つけるのが難しくなってしまいます。

2軸はそれぞれ相関しない、独立したニーズを設定するようにしましょう。

成功するポジショニングマップを作るコツ

ポジショニングマップを作るときには、以下2点が成功のコツです。

  • 勝てる市場を選ぶ
  • 「消費者インサイト」を突く2軸を設定する

自分の強みで勝てる市場を選ぶ

例えば、コミュニケーション力に自信がない人は、会社で「営業力」で戦っても勝てないでしょう。その場合、強みである分析力を生かして優良な顧客を選定したり、メールマーケティングに注力したりするなど、別の勝てる場所を探した方が成功する可能性が上がります。

自分の強みで勝てる市場を探すことが1つ目のポイントです。

企業事例ではP&Gの「ファブリーズ」が挙げられます。発売当時、室内消臭剤は置き型タイプが主流だったところに、あえて「布用消臭剤」というニッチ市場に投資をすることで認知を獲得しました。
更に「実は部屋の嫌なニオイは布から出ている」というマーケティングを行い、室内消臭剤の市場への参入にも成功しています。

「消費者インサイト」を突き、競合と差別化できる軸を見つける

ポジショニングマップでは、ユーザーニーズを捉え、かつ競合と差別化となるポイントを探す必要があります。

なので、「ユーザーニーズの2軸を何にするか」が最も重要なポイントであり、マーケターのセンスが出るところです。

例えば、スナック菓子のポジショニングマップに「美味しい」という軸を作ったとすると、どの商品もその領域に入るでしょう。なぜならば、「美味しいのは当たり前」だからです。

当たり前のニーズや、似たようなニーズを軸に設定すると、競合と差別化できるポイントを探すことはできません。

成功するポジショニングを取る方法は「消費者インサイト」を見つけることです。

消費者インサイトとは、「消費者自身も気づいていない、または気づかないふりをしているニーズ」を指します。すなわち、競合も気づいていない可能性が高いです。

例えば、2017年に発売したサントリー「クラフトボス」は、当時缶タイプが主流で男性顧客が多かったコーヒー市場で、「朝だけではなく一日を通して飲みたい」というインサイトを突いたボトルタイプ・すっきりした味わいが受け入れられ、大きく売り上げを伸ばしました。また、スタイリッシュなボトルは女性顧客にも裾野を広げることに成功しています。

この場合は、横軸は「一日通して飲む」「朝に飲む」、縦軸は「本格感」「すっきり感」といった軸を置くことが想定されます。

クラフトボスのポジショニング例

「勝てる市場を選ぶこと」と、「インサイトを突くことで競合と違う土俵を見つけること」が、ポジショニング成功のカギです。

  • ポジショニング成功のカギは、「勝てる市場を選ぶこと」「消費者インサイトを突く軸を見つけること」の2つ

ポジショニングは、マーケティングだけでなく日常生活においても使えるシーンが多い知識です。

ぜひ「ポジショニング」を活用して、独自のポジションを探してみましょう。

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