【これを読めばできる】市場調査って何?最適な選び方と3つの始め方

マーケティング基礎知識
若手社員

市場調査って何?調査をしたいんだけど、何から始めればいいのかよくわからない…

そんな市場調査について知りたい方や、実際に調査したいと思っている方へ、市場調査の種類や完了までのステップ、具体的な始め方について紹介します。

本記事を書いた人

リコッタ
リコッタ

大学でマーケティングを専攻し、花王や食べログでマーケティングに5年以上従事。多くの新製品や新規事業を立ち上げてきました。

これを読めばすぐに調査を始められる内容になっています。

市場調査とは?

市場調査とは、市場の動向やトレンド、自社商品やサービスの受け入れ性など、自社の戦略のために必要な情報を実際に消費者に聞いて調べることです。

商品開発やサービス開発は社内の議論が中心となって進むことが多く、ときには消費者の意識と乖離が起こってしまうことがあります。

そこで、例えばメーカーで1つの商品を作る際には、意識調査、コンセプト調査、パッケージ調査、使用調査など数多くの市場調査を繰り返してはブラッシュアップを繰り返しながら、商品を完成させていきます。

市場調査なしの商品・サービス開発はほぼあり得ません。

どんなときに市場調査を行うのか

例えばこんなときに市場調査を行います。

  • 次に作る商品やサービス開発に役立つアイディアが欲しいとき
  • コンセプトやパッケージが市場に受け入れられるかを確認したいとき
  • 伸び悩んでいる商品がなぜ売れないのかを知りたいとき
  • 商品やサービスを使ってもらっての感想が欲しいとき

調査の種類と選び方

市場調査しようと思っても、そもそもどんな調査にすればよいかよくわからない方もいると思います。

ここでは代表的な市場調査の種類と選び方を紹介します。
大手メーカーの商品開発でもほぼ以下の調査しか行いません。これだけ押さえればOKです。

調査種類 特長 どんな場合に使えばよいか
定量調査 アンケート調査 選択式中心で多くの人に答えてもらう、価格が低め 広く浅く聞きたい、数字データが欲しい
会場調査 実際に見てもらって答えてもらう、アンケートに比べ単価が高い 実際に見てもらって回答してほしい(パッケージ、コンセプトシートなど)
HUT(ホームユーステスト) 実際に使ってもらって回答してもらえる、アンケートに比べ単価が高い 実際に自宅で使ってもらって回答してほしい(日用品、化粧品など)
定性調査 デプス
インタビュー
一人にじっくりと話しがきける 商品の購買理由や生活実態など、深層心理や購買行動についてより深く掘り下げて探りたい
グループ
インタビュ
グループ同士でわいわいと話しがはずむ 商品開発やコンセプトなどに対して多くのアイディアが欲しい

定量調査

市場調査の種類はまず大きく、「定量調査」と「定性調査」に分かれます。

定量調査は主に選択肢が用意されていて、選択肢を回答してもらう形式の調査です。

選択肢から選んでもらうので、Aの選択肢は30%、Bを選んだ人は25%、というように数字的に把握することができます。選択肢をこちらで作る必要があるので、すでに仮説があってその検証をしたい場合に用いることが多いです。

しかしながら選択肢以外の回答を得ることはできない点には注意が必要です。偏った選択肢を作ってしまった場合は、本当の意見を拾いきれないリスクもあります。

定量調査の特長

  • 1人ひとりの結果よりも「全体の傾向」を知ることができる
  • 数字として結果を分析する
  • 選択肢があらかじめ想定できるときには有効

定量調査のうち、代表的な調査を3つ紹介します。

アンケート調査

その名の通り、アンケートを作って回答してもらう形式です。最近ではGoogle Formsなどで無料で気軽にアンケートを行うことも可能になりました。

Webや紙、電話などの形式がありますが、最近では単価も安く多くの数のアンケートを収集できるWeb形式が主流です。100~500くらいのN数(アンケートの母数)に聴取することが多いです。

会場調査

会場に実際にモニターの方に来てもらい、アンケートに回答してもらう形式です。

パッケージやコンセプトシート、Webアプリなど、実際に見てもらう必要がある場合に用います。
アンケート調査よりも時間と費用がかかります。

HUT(ホームユーステスト)

商品などを家に持ち帰ってもらって使ってもらってからアンケートに答えてもらう手法です。「ハット」と呼ばれます。

メーカーの商品開発ではやっていないケースはほぼ無い調査手法です。

定性調査

定量調査に対して「定性調査」とは、インタビュアーの質問に、口頭で答える形式の調査です。

定量調査とは違い、選択肢を出さずにフリーアンサーで答えてもらうことができるので、心理や意識を探ることができます。仮説の精度を高めたいときにも有効な手段です。

言葉での納品がベースになるので、結果をどう読み解くかというところに分析者のセンスが必要な調査でもあります。また、定量調査に比べてモニター1人当たりにかかる費用は高くなります。

定性調査の特長

  • 全体よりも「一人ひとりの気持ちや意識」を探るもの
  • 対象者一人ひとりに深く聞いて、言葉の内容から結果を分析する
  • 心理や意識を知りたいときに有効

定性調査のうち、代表的な調査を2つ紹介します。

デプスインタビュー(DI)

モニター1人に対してインタビュアーがじっくり質問する形式です。
1人大体30分~60分くらい話を聞いていきます。

商品の購買理由や生活実態など、深層心理や購買行動についてより深く掘り下げて探りたいときに有効です。

グループインタビュー(GI)

モニター複数人に対してファシリテーターが質問を投げかけながら、モニター達で和気あいあいと答えてもらう方式です。

グループ同士でわいわいと話しがはずむので、商品開発やコンセプトなどに対して多くのアイディアが欲しいときや、女性の美容系の話題など、1人よりも複数人いた方が多くの意見が出そうなときに用いる手法です。

調査したいと思ってから完了するまでの6ステップ

若手社員

どの調査か選べたけど、どんな流れで調査って進めればよいの?

次に、調査開始から完了するまでの6つのステップを紹介します。

STEP① 調査目的・仮説設定

まず、なんで調査したいのか、どんな仮説を検証したいのかを明確にします。

ここで最も大切なことは、「こういう意見が多いのではないか」「このパッケージであれば受け入れ性が高いのではないか」「じつはこんな悩みがあるのではないか」など、仮説を立てておくことです。

そうしないと調査が終わったあとに「これ聞けばよかった」とか「結果から何が言えるかわからない」ということが起きてしまう恐れがあります。これは調査を何度もやっている人でもよく起こる「あるある」です。

費用をかけて行う調査なので、目的と何を明らかにしたいのかを明確に定義しておきましょう。

STEP② 調査企画

次に、モニターを集めるための調査設計を行います。

定量調査にするのか定性調査にするのか、期間、予算、対象はだれにするのかなど、モニターを集めたり調査票を作るのに必要な情報を整理していきます。

最終的には「調査企画書」という形にまとめるのが一般的です。

早速書けるように、企画書フォーマットも公開します。

調査企画書フォーマットダウンロード(word形式)

STEP③ 調査票の作成

具体的にどんな項目にするか、細かな分岐を含めて調査票を作っていきます。調査会社に依頼する場合はここから作成に入ってもらうことが可能です。

聞きたいことが網羅できているか、分岐におかしなところはないか等、細かくチェックしていきます。
一人だとミスが起きやすいので複数人でチェックするのが一般的です。

具体的な調査票(アンケート)の作り方は回答されやすいアンケートの作り方【すぐに使えるテンプレートつき】という記事で解説しているので、宜しければご覧ください。

誰でも作れるアンケートの作り方【そのまま使える無料テンプレートつき】
回答されやすいアンケートの作り方を5ステップで紹介します。設問の作り方、アンケート作成時に注意した方がよいことなど具体例も出しながら解説しています。すぐに使えるテンプレートも無料公開中。

STEP④ 調査の実施

調査設計、調査票の作成が完了したら、調査の実施です。Webでのアンケートであれば一日で終わることもあります。定量調査のときは時間がかかるので数日にわたることもあります。

STEP⑤ 結果の集計

調査が終わったら結果を集計します。Webで行った調査の場合は集計は簡単ですが、書面の調査や定性調査の場合はエクセルに書き起こしたりするので時間がかかります。

STEP⑥ 分析・レポートの作成

集計した結果を基に、仮説を検証していきます。

仮説通りだったのか違ったのか、新たな知見が見つかったのか等、調査企画書を見直しながら、関係者への共有用にレポートにまとめていきます。

以上で市場調査は完了です。

市場調査の始め方【3つ】

早速市場調査を始めたい方へ、簡単に始められる3つの方法を紹介します。

社内調査を行う

これが一番簡単です。自分の担当商品やサービスとは関係のない部署の人を読んで答えてもらいます。

メリットとしては、時間や費用が抑えられるという点が挙げられます。

デメリットとしては、社内の人なのでバイアスがかかってしまう、狙ったターゲット層とは違う可能性があるなどのリスクが考えられます。

費用を押さえたい、仮説設定のための意見が欲しいときなどにおすすめです。

Googleフォームなどのオンラインサービスでアンケートを作成する

オンラインのアンケートサービスを使ってアンケートを作成し、メルマガや公式SNSなどから配信する方法です。

代表的なものだとGoogleが提供するGoogle Formsや、Microsoftが提供するMicrosoft Formsがあります。

とても簡単に作成できて、お金をかけずにバラまけるのがメリットです。

デメリットとしては社内調査と同様、自社の利用者や社内関係者に配布することになるので、バイアスがかかってしまう、狙ったターゲット層とは違う可能性があるなどのリスクが考えられます。

尚、Googleフォームの使い方はGoogleフォームの使い方を徹底解説【画像付き】で紹介しています。

Googleフォームの使い方を徹底解説【画像付き】
WebアンケートにはGoogleフォームが一番おすすめです。Googleフォームでのアンケートの作成方法を画像付きで丁寧に解説しています。

調査会社に依頼する

信頼できるデータを取りたい、調査設計や分析もサポートしてほしい場合には、調査会社に依頼するのがおすすめです。私も主に調査会社と協働して市場調査を実施してきました。

代表的な会社は、マクロミルクロス・マーケティングインテージなどです。費用は多少かかりますが、調査設計から手厚くサポートしてくれます。

調査方法や費用を見ながら選定しましょう。

まとめ

市場調査について知りたい方や実際に調査したいと思っている方へ、市場調査の種類や完了までのステップ、具体的な始め方について紹介しました。

市場調査はメーカーの商品開発でも欠かせない重要なステップです。仮説を持つことを忘れず、まずは市場調査を始めてみましょう。

本記事が皆様の有意義な市場調査にお役立ちできると幸いです。

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