【ヒット商品のマーケティング事例】リステリン ホワイトニング ヒットの仕掛けとは?

ヒット商品のマーケティング

リステリン ホワイトニングはジョンソン・エンド・ジョンソンが発売する、歯のホワイトニングに特化した洗口液(マウスウォッシュ)です。

リステリン ホワイトニング(Amazon外部リンク)

「リステリン」は、マウスウォッシュ市場でNo.1*1を誇るオーラルケアブランドです。

2018年3月に発売された同ブランドより発売された「リステリン ホワイトニング」は、20代~30代のユーザーを中心に高い支持を得ており、発売から5週間で約15万本を販売。

マウスウォッシュ市場104%の成長と市場拡大にも大きく貢献*2。現在も快調に売れ続けています。

*1 *​インテージSRI+マウスウォッシュ市場2020年1-12月 主要シリーズ別金額シェア
*2 ジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社 2018/4/25プレスリリースより

本記事では、なぜ「リステリン ホワイトニング」がヒットしたのか、背景にあるマーケティング戦略を解明し、皆様の仕事に役立つトピックをお伝えしていきます。

本記事を書いた人

リコッタ
リコッタ

大学でマーケティングを専攻し、花王や食べログでマーケティングに5年以上従事。多くの新製品や新規事業を立ち上げてきました。

『リステリン ホワイトニング』がヒットした理由

リステリン ホワイトニングがここまで売れている背景には、消費者ニーズを捉えたマーケティング戦略がありました。
本記事では大きく3つのポイントにまとめて分析しています。

『リステリン ホワイトニング』がヒットした3つのポイント

  • ホワイトニング市場のすき間に巧くはまった4P戦略
  • 若年層の文脈にフィットしたTikTokの仕掛け
  • ブランドイメージとコンセプトの” マッチング ”

ヒットの理由① ホワイトニング市場のすき間に巧くはまった4P戦略

本商品の大きな特徴は、「ホワイトニング」に特化していることです。

日本のリステリン史上初めて歯の着色汚れ対策に絞った商品開発を行っており、ホワイトニング以外の訴求ポイントはパッケージに書かれていないほどです。

リステリン ホワイトニング500ml パッケージ

 

オーラルケアのなかで特に若年層を中心に関心が高まっているのがホワイトニングです。
ホワイトニングのホームケア品には、歯磨き粉やマウスピースなどがありますが、医薬メーカーなどから販売される1000円~2000円以上の商品が主流となっています。

そんなホワイトニングの市場に巧くはまったのが本商品でした。

継続が必要となるホワイトニングケアを、毎日のケアとして取り入れやすいマウスウォッシュで実現

モンダミンなどの競合品よりは高価格、ホワイトニングケア品よりは低価格の700円台という隙間の価格帯で販売し、全国のドラッグストアを中心に配荷することで、ユーザーの続けやすさを実現しました。

リステリン ホワイトニングの戦術( 4P戦略)

 ※リステリン商品訴求を基に筆者作成

通常マウスウォッシュの使用目的は口内の除菌ですが、「ホワイトニング」に特化することで、口内除菌が主目的のマウスウォッシュ市場だけでなく、ホワイトニングのホームケアとしての需要も取り込んだのです。

この戦術(4P戦略)が、うまくユーザーニーズを捉え、マウスウォッシュ市場を拡大したものと考えられます。

競争相手を変えてみることで、新たな需要を取り込むことができる

関連記事 マーケティングミックス(4P)とは?実際に活用する方法【保存版】

マーケティングミックス(4P)とは?実際に活用する方法【保存版】
マーケティングミックスとは、顧客にどうやって買ってもらうかを4つの観点で考えることです。実際にマーケティングミックスを使うコツや、活用事例について詳しく解説していきます。

ヒットの理由② 若年層の文脈にフィットしたTikTokの仕掛け

リステリン ホワイトニングが20~30代に支持されている背景には、「TikTok(ティックトック)」をうまく活用した 「#白い歯になりたい」キャンペーンの成功がありました。
SNSによる企業キャンペーンでトップクラスの成功事例です。

同キャンペーンでは、TikTok初実装となる歯が白くなるコスメティクススタンプをリリース。インフルエンサーとタイアップし、実際にスタンプを使ってオリジナルの楽曲に合わせた動画広告を出稿しました。

@ainyon_052白い歯getしにいこうぜえええ🦷 #白い歯になりたい #PR♬ 白い歯になりたい – リステリンホワイトニング


投稿動画:https://www.tiktok.com/@ainyon_052/video/6714523078849793281

その反響は大きく、スタンプの活用総回数は140万回を達成。(いずれも非投稿者含む)。動画を投稿してくれたのは3000人、その総再生回数は3200万回を記録しました*1。

また、このキャンペーン前後で「LISTERINE®」ホワイトニングの売り上げは30%伸びたとのことです*2。

この成功の背景には、デジタルネイティブ世代の「自分を綺麗に見せたい、演出したい」という文脈に沿って商品を訴求できたことや、あえて“メーカー主語”の要素を抑えたことで、興味を持ってもらいやすかったことなどが要因と考えられます。

企業メッセージをまっすぐ伝えるのではなく、ターゲット層の関心が高いTikTokに予算を投下し、SNSならではの形に合わせて訴求したことで、ユーザーに深く興味を持ってもらうことができたのではないでしょうか。

*1 AdverTimes「17万人が“白い歯”の美しさを体験 LISTERINE®とTikTokのコラボスタンプ施策の裏側」より
*2 日経XTREND「再生1億回も ユーザー巻き込むTikTokの広告効果」より

ユーザーの興味関心に沿うことで、企業メッセージは伝わりやすくなる

ヒットの理由③ ブランドイメージとコンセプトの”マッチング”

本商品ヒットの理由3つ目は、ブランドイメージが「ホワイトニング」の訴求を強くすることにつながったことが挙げられます。

リステリンは元々消毒薬として誕生しました。そのバックボーンもあり、パッケージや訴求から「効果の高さ」がブランドイメージとして醸成されています。

ホームケアによるホワイトニングは効果がなかなか感じにくいというのがユーザーの悩み。
リステリンのブランドイメージは、ホワイトニングを求めるユーザーの不安や悩みを解消する強みとして発揮されたのではないでしょうか。

このように、ブランドが持つイメージや強みと、商品のコンセプトや訴求点の「マッチング」は非常に重要です。

「ブランド」と「コンセプト」がうまくハマれば、強くユーザーの心に刺さる商品となるのです。

ブランドイメージとコンセプトが合致することで、強い商品となる

関連記事 知っておくべきブランディングの基本【正しい意味と使い方を解説】

知っておくべきブランディングの基本【正しい意味と使い方を解説】
「ブランディングって何?自社のブランド力を高めたいけどどうすればいいの?」という方へ、ブランディングの基本的な意味と進め方についてわかりやすくまとめています。

『リステリン ホワイトニング』がヒットした理由 まとめ

以上をまとめると、「リステリン ホワイトニング」がヒットした理由は以下3点と考えられます。

『リステリン ホワイトニング』がヒットした3つのポイント

  • ホワイトニング市場のすき間に巧くはまった4P戦略
  • 若年層の文脈にフィットしたTikTokの仕掛け
  • ブランドイメージとコンセプトの” マッチング ”

特にSNS活用の成功事例は、他企業も真似したいヒントが満載ですね。

以上、リステリン ホワイトニングがなぜヒットしたのか、背景にあるマーケティング戦略の分析でした。

宣伝会議グループ「広告・Web・マスコミの転職はマスメディアン」

タイトルとURLをコピーしました