【ヒット商品のマーケティング事例】ファミマ「クリスピーチキン」爆売れの理由

ヒット商品のマーケティング

「ごちむすび」「バタービスケットサンド」など、最近多くのヒット商品を輩出しているファミリーマート。

そんなファミマから2021年3月に発売された「クリスピーチキン」もヒット商品の1つ。
なんと発売2日間で合計200万食という驚異の売れ行きとなりました。
それは看板商品である「ファミチキ」を優に超える売上となり、なんと発売2日で品切れとなってしまったのです。

販売好評による品切れのお詫び

 ※ファミリーマートプレスリリース「 お詫び「クリスピーチキン」 販売好調による品切れにつきまして

本記事では、なぜ「クリスピーチキン」がここまでヒットしたのか、背景にあるマーケティング戦略を解明し、皆様のお仕事に役立つトピックをお伝えします。

本記事を書いた人

リコッタ
リコッタ

大学でマーケティングを専攻し、花王や食べログでマーケティングに5年以上従事。多くの新製品や新規事業を立ち上げてきました。

ファミマ『クリスピーチキン』ヒットの理由まとめ

ファミマ「クリスピーチキン」ヒットの背景には、ファミチキとあえて全く違うアプローチを取るという仕掛けがありました。

本記事では、以下3つのポイントから解説していきます。

『クリスピーチキン』がヒットした3つのポイント

  • ファミチキで取り込めていない「女性客」の獲得
  • 見た目のインパクトへのこだわり
  • 「カリカリ感」にこだわった一斉プロモーション

ヒットの理由① ファミチキで取り込めていない「女性客」の獲得

ファミリーマートの看板商品といえば「ファミチキ」です。

「ファミチキに次ぐ定番商品を作りたい」という思いのもと、2018年頃より新たなホットスナックの開発が始まりました。しかしながら、「ファミチキ」を踏襲したコンセプトの商品が多く、ヒットには中々結びつきませんでした。

2020年6月発売「ファミチキ ガーリック味」

 画像:ファミリーマートプレスリリース「#やっぱファミチキだな 1秒に約3.5個売れてます!ファミチキ販売個数、ついに累計15億個突破!!がっつりニンニクのファミチキ(ガーリック味)も6月30日から発売!

2020年11月発売「ファミチキ絶品のりしお」と「ファる巻」

 画像:ファミリーマートプレスリリース「“食感にこだわった”ホットスナック注目新商品 衣にポテトチップスを使った「ファミチキ(絶品のりしお)」とサクサクな皮で巻いたスナック感覚の春巻「ファる巻(ベーコンポテト)」を発売

そこで考えたことが、ターゲット層の見直し」です。

ファミチキはジューシーで食べ応えがあることが人気の理由ですが、一方でその食べ応えから男性ファンが高く、購入客の7割近くを男性客が占めていました。

そこで、ファミチキで取り込めていない”女性客”を意識しようと考えたのです。

本商品では鶏むね肉を使用し、表面はサクサクで食べ応えがあるのに、中は意外とさっぱりと食べやすくなっています。
また、ファミチキは251kcalなのに対して、クリスピーチキンは140kcalと4割以上カロリーを抑えました。

実際に購入客層を見ると、ファミチキの購入者は7割近くが男性であるのに対し、クリスピーチキンは女性の購入が約半分*を占めているそうです。

既に売れているファミチキを踏襲するのではなく、今獲得できていないターゲット層を分析し、女性客を狙った商品開発によって新たな消費者を取り込んだことでここまで売上を伸ばしたのでしょう。

*東洋経済「ファミチキ越えの問題児」が爆売れした3大要因」より

売れている商品を踏襲するのではなく、足りていない部分を補うことで新たなヒットにつながる

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ヒットの理由② 見た目のインパクトへのこだわり

クリスピーチキンがここまで爆発的に人気となったのはその「見た目のインパクト」によるところも大きいでしょう。
発売時の店頭POPなどやのぼりなどでは、その見た目を最大限表現するため、商品全体をまっすぐに配置したキービジュアルを採用しています。

クリスピーチキン 3月発売時キービジュアル

 画像:ファミリーマートプレスリリース「今年で創立40周年!合言葉は「ファミマる。」「40のいいこと!?」をお届けする、ファミリーマートの新たな1年がスタート 第1弾は“ファミチキ越えの問題児”「クリスピーチキン」を新発売!

表面のらせん状の凹凸感は、サクサクとした食感が直感的に伝わってくるだけでなく、今までの商品とは明らかに違うとわかるインパクトがあります。

特に最近は「マリトッツォ」「アサヒスーパードライ 生ジョッキ缶」など、パッと見ただけで新規性が伝わるということもヒットの重要なポイント。

本商品の開発には、通常の倍以上の2年をかけたそうです。試行錯誤を重ねたクリスピーチキンならではの特徴が、直感的に消費者に伝わったことが、ヒットの理由の1つでしょう。

第一印象で「今までと違う!」とわかることが興味を持ってもらう近道

ヒットの理由③ 「カリカリ感」にこだわった一斉プロモーション

本商品の最も大きな特徴である衣の「カリカリ感」。TVCMをはじめ、広告宣伝プロモーションではその「カリカリ感」にこだわり、一貫したメッセージを訴求しています。

クリスピーチキンCM動画 【クリスピーチキン新登場篇】

さらに、テレビCMだけでなく、店頭入り口の横断幕、ポスター、のぼりなど、消費者との接点のすべてを使って一斉にプロモーションを行いました。

この一斉、かつ一貫したプロモーションの背景には、ファミリーマートのマーケティング戦略の変更があります。
2020年から元マクドナルドから足立氏が初代CMO(チーフ・マーケティング・オフィサー)としてファミマに参画し、マーケティングコストを主力商品に選択して告知する方針に変更したのです。

この戦略変更により、クリスピーチキンの認知は一気に消費者へ広がる結果となりました。そしてその一貫したメッセージが、多くの人々の食欲をかき立てたのです。

プロモーション戦略は、「一貫したメッセージ」と「コスト配分」が重要

ファミマ『クリスピーチキン』ヒットの理由まとめ

以上をまとめると、ファミマ「クリスピーチキン」がヒットした理由は以下3点と考えられます。

『クリスピーチキン』がヒットした3つのポイント

  • ファミチキで取り込めていない「女性客」の獲得
  • 見た目のインパクトへのこだわり
  • 「カリカリ感」にこだわった一斉プロモーション

7月には新フレーバー「濃厚チーズ味」が発売しました。ぜひチェックしてみてください。

以上、クリスピーチキンがなぜヒットしたのか、背景にあるマーケティング戦略について分析しました。

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