【ヒット商品のマーケティング事例】「綾鷹カフェ 抹茶ラテ」が爆発的に売れた理由

ヒット商品のマーケティング

日本コカ・コーラが緑茶ブランド「綾鷹」から新カテゴリー商品として21年3月に発売した「綾鷹カフェ 抹茶ラテ」。

発売後すぐに若年層を中心に話題を集め、その想定以上の売れ行きから、なんと発売1週間で出荷停止を発表。

21年7月26日からやっと販売が再開されました。

「綾鷹カフェ 抹茶ラテ」(画像左が発売1週間で出荷停止となった440ml。画像右は自販機専用280ミリリットルで継続販売されていた)

本記事では、なぜ「綾鷹カフェ 抹茶ラテ」が成功したのか、マーケティングの観点からヒットの理由を解明し、皆様のアイディアのヒントになるトピックスをお伝えします。

本記事を書いた人

リコッタ
リコッタ

大学でマーケティングを専攻し、花王や食べログでマーケティングに5年以上従事。多くの新製品や新規事業を立ち上げてきました。

『綾鷹カフェ 抹茶ラテ』がヒットした理由

綾鷹カフェ 抹茶ラテがヒットした背景には、ありそうでなかった新規性の高さと、味わいへのこだわりがありました。

本記事では、以下3つのポイントから解説しています。

『綾鷹カフェ 抹茶ラテ』がヒットした3つのポイント

  • 「ボトル入り」の抹茶ラテという新規性
  • 「飲んでみたい」を駆り立てた!SNS話題化のループ
  • 高い期待を裏切らない本格的な味わい

ヒットの理由① 「ボトル入り」の抹茶ラテという新規性

カフェでは抹茶ラテやほうじ茶ラテなど和素材を用いたドリンクやスイーツが人気です。

スターバックスでも「抹茶クリームフラペチーノ」や「ほうじ茶ティーラテ」は、レギュラーメニューの中でも売れ筋の商品です。

一方、RTD(Ready to drink:蓋を開けてすぐにそのまま飲める飲料)で和素材を使っている商品はあまり多くありません。中でもボトル飲料においてはほとんどありませんでした。

このホワイトスペースに目を付けたのが綾鷹カフェでした。

 コンビニで買える抹茶ラテは、カップタイプやコンビニで淹れるタイプがほとんど

ちなみに、年代別の抹茶への嗜好度がわかるデータがあります。少し前ですが2017年に洋菓子メーカーのモンテールが行った調査結果です。

アンケート対象はスイーツですが、「抹茶味」は実は若い世代ほど人気が高く、年代が下がるほどミルク感のある抹茶味を好んでいることがわかります。

■抹茶スイーツに関するアンケート調査結果(2017年4月モンテール実施 インターネット調査/N=2409名/10代~60代の男女/単位%)

Q1. 抹茶スイーツは好きですか?

Q2. 抹茶スイーツの味わいとして、「抹茶ミルクタイプ」と「濃い抹茶タイプ」のどちらの方向が好きですか?(Q1の質問で「好き」「どちらかというと好き」を選んだ方(N=1570)が対象)

画像:モンテール

コンビニや自販機で手軽に購入できて、持ち運びしやすいボトルタイプの本格抹茶ラテは、若年層を中心に瞬く間に注目を集めました。

マイナビティーンズが発表した『10代女子が選ぶ21年上半期に流行ったモノランキング』では飲料で唯一、3位にランクインしたほどです。

「ボトルタイプの本格抹茶ラテ」という軸は、ニーズを捉えた新規性の高いポジショニングだったのです。

容器や販路など、売り方を変えてみることで大きくヒットすることがある

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ヒットの理由② 「飲んでみたい」を駆り立てた!SNS話題化のループ

同商品は、SNSで盛り上がったことで注目を集めましたが、実はSNSでの話題化の中に、思わず飲んでみたくなる仕組みがありました。

日本コカ・コーラは、発売の1週間前からティザー広告(予告広告)やTwitterキャンペーンなどを展開。同キャンペーンは、100人の応募枠に15万件以上の応募が殺到しました。

こういった発売前のキャンペーンを通じて、「飲んでみたい」「気になる」といった関心を集めて話題となり、想定より若い世代への認知が広がっていきました。

さらに発売後はすぐに品切れとなり、見つけた人がSNSでアップするたびに「やっと見つけた」「美味しかった」といった口コミが広がり、また話題になっていきます。

発売前の話題によって関心を集め、長引く出荷停止は結果的に希少性につながり、さらに関心を駆り立てる。

このループが結果的に消費者の「飲んでみたい」という欲を駆り立てることになったのです。

昨今SNSでの話題化の予測はとても難しくなっています。

いかに予測の精度を高めながら、欠品を避けつつ話題化のループを回すかが、今後の企業のチャレンジになるでしょう。

人の欲をかき立てる「話題化のループ」をいかに仕掛けるかが今後のチャレンジ

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ヒットの理由③ 高い期待を裏切らない本格的な味わい

同商品の人気は、その本格的に味わいによるところも大きいです。

発売以来、綾鷹ブランドの監修を務めてきた上林春松本店に加え、人気コーヒー店「猿田彦珈琲」が監修。

1本あたり茶杓約2杯分の抹茶を贅沢に使用し、カフェのような濃厚な味わいをペットボトル飲料で実現しています。

筆者も飲みましたが、カフェの味と遜色ないほどの深い味わいに驚きました。

SNSを見てみると、わざわざグラスに移して飲んでいる人も目立ちます。
中々カフェに行けない中、自宅にいながらカフェのような気分を味わえるという体験にもニーズが集まったのでしょう。

SNSを見て買った人の期待を裏切らない本格的な味わいが、消費者を驚かせさらなる口コミへと波及していったのです。

期待を上回る品質やサービスが、消費者を驚かせ、周囲へと波及していく

『綾鷹カフェ 抹茶ラテ』 ヒットの理由まとめ

以上をまとめると、綾鷹カフェ 抹茶ラテがヒットした理由は以下3点と考えられます。

『綾鷹カフェ 抹茶ラテ』がヒットした3つのポイント

  • 「ボトル入り」の抹茶ラテという新規性
  • 「飲んでみたい」を駆り立てた!SNS話題化のループ
  • 高い期待を裏切らない本格的な味わい

飲んでみたくなった人は、ぜひ以下からチェックしてみてください。

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以上、綾鷹カフェ 抹茶ラテがなぜヒットしたのか、ヒットの理由について分析しました。

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