メーカー商品化の裏側|商品企画・開発のプロセスや進め方とは?

マーケティングのお仕事

商品ってどんな流れで作られているの?商品企画・開発の仕事に興味があって、どんなことをしているか知りたい!

そんな商品化の裏側や商品に関わる仕事に興味をお持ちの方へ、商品企画・開発の流れや仕事内容について具体的に紹介していきます。

本記事を書いた人

リコッタ
リコッタ

大学でマーケティングを専攻し、花王や食べログでマーケティングに5年以上従事。多くの新製品や新規事業を立ち上げてきました。

商品化にはどんな職種が関わっている?

メーカーなどで行われる新商品や改良品の商品化には、以下3つの職種のメンバーが主体となって進んでいきます。

  • 商品企画・マーケティング・・・商品企画などのマーケティング戦略を考える
  • 商品開発・・・商品の中身や容器、生産体制などを関連部門と具現化していく
  • 研究開発・・・商品の中身の素材や配合を開発し、商品の機能や品質を高める

その他にも生産部門やデザイナー、営業といった多くの人が関わりながら、多くのコミュニケーションと長い時間をかけて、少しずつ商品が作られていきます。

商品化の裏側|商品開発8ステップ

ではメーカーの商品開発をベースに、一般的な商品開発の流れを紹介します。
大きく、以下の8つのステップで商品がつくられていきます。

商品化の流れ【8ステップ】

ではそれぞれのプロセスについて詳しくみていきましょう。

 ① 市場分析

3C分析やSWOT分析、PEST分析といったフレームワークを使いながら、自社を取り巻くビジネス環境を分析し、自社が勝てる余地はどこか、どんなターゲットを狙えばよいのか、どんなコンセプトを訴求すれば差別化できるか、といったマーケティング戦略を定めていきます。

自社の経営資源とシナジーを生み出せるか、市場の伸長率はどうか、ターゲットの広がりは期待できるか、競合の状況はどうかなど様々な観点から分析を行い、自社の狙いを明確にしていきます。

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② 商品企画

市場分析で定めた大きな戦略を、商品に落とし込んでいきます。

主に、提供する生活価値、ターゲット、消費者へ約束すること、機能価値、情緒価値、価格帯など、ブランド戦略や商品化の詳しい要件を決めていきます。

また、自社の資源で実現できないと机上の空論になるため、研究開発部門などにも相談しながら進めます。戦略だけでなく、どう具体的に実現していくかという観点も大切です。

開発に進むにあたり、上長や経営層の承認を適宜取りながら進めていきます。

③ 中身や容器などの開発

企画した商品コンセプトに合わせて、商品の中身の素材や配合、容器といった商品まわりの開発を進めます。ここでは主に商品開発のメンバーが、研究開発部門や関連企業を巻き込みながらディレクションしていきます。

消費者に長く愛される商品になるかが決まる重要なフェーズです。商品によっては何年もかけて研究開発されることもあります。

④ 生産体制の構築

容器や中身がある程度決まってきたところで、量産体制を検討していきます。既存の生産ラインを使えるか、使えない場合は新規開発するのか、どれくらい量産できるのかといった生産体制について、生産部門と相談しながら構築していきます。

⑤ デザイン制作

商品のターゲットやコンセプトに沿って、デザイン案を検討していきます。

マーケティング部門がデザイン要件をデザイナーにオリエン(オリエンテーション:企画や背景を説明すること)して、複数のデザイン案から消費者調査などを経て選んでいきます。

⑥ 消費者調査

商品の見た目や中身の受け入れ性を、消費者調査で確認します。一般的に、商品を一定期間使ってもらった後に聞きたいことを聴取するHUT(ホームユーステスト)という手法で行われます。

消費者調査は必ずしもこのフェーズだけ行うのではなく、通常はコンセプトの調査、デザインのみの調査、中身だけでの調査など、多くの調査を行いながら、商品開発を進めていきます。

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⑦ 販売戦略策定・提案

いくら魅力的な商品となっても、近くに売っていないなど、消費者が買える状態になければ売上は伸びません。そこで、どうやって消費者の手に届けるかを考えるのが販売戦略です。

商品の特性やターゲットによって、売れる販売チャネルは異なります。

例えば、ターゲットが若年層の化粧品であれば駅近のドラッグストア、ファミリー層がターゲットの冷凍食品であればGMSなどでよく売れるでしょう。また、広告を入れる場合には、広告の期間に合わせて店頭でプロモーションできれば消費者に目に留まりやすくなります。

このように、商品のターゲットやコンセプトに合わせて、どんな販売チャネルでどんな売り方をするのが良いのかを考えるのが販売戦略です。

そして、販売戦略を基に営業部門と連携しながら、販売チャネルに提案していきます。

⑧ 発売

工場でのテスト生産を経て、いよいよ販売開始です。発売直後は店頭で販売戦略通りの売り場が実現できているか、消費者の反応はどうか、実際に見て回ったりします。

発売して終わりと思われがちですが、発売してすぐ成功することは一握りです。発売後の売上や消費者の反応を見ながら、商品を適宜修正したり、マーケティング施策を考えることを繰り返し行っていきます。

商品化に関わる人が同じ方向を見ているかが成功のカギ

以上が商品化のステップでした。意外と工程が多いと思われた方もいるのではないでしょうか。

「商品開発」と聞くと、すごいアイディアによるものをイメージするかもしれませんが、その多くは泥臭いほどに市場調査や社内での議論を繰り返しながら進んでいきます。
また、長期かつ大きなチームワークとなるため、関わる人全員が同じ方向を見ているかが成功のカギとなります。

そのため、商品化をディレクションする立場となるマーケターは、マーケティング戦略を考えるだけではなく、チームメンバーに商品戦略や消費者視点を強く深く浸透させることも重要です。

マーケティングの仕事内容や適性について知りたい方は、以下記事もぜひご覧ください。

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以上、商品企画・開発の流れや仕事内容について解説しました。

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