知っておくべきブランディングの基本【正しい意味と使い方を解説】

マーケティング基礎知識

ブランディングって何?自社のブランド力を高めたいけどどうすればいいの?

経営やマーケティングにおいて、ブランド力を高めることは最も重要なミッションです。しかしながら、「ブランディングとは何か」「ブランディングはどうやって行うのか」ということをすぐに答えられる人は意外と少ないのではないでしょうか。

本記事では、「ブランディング」の意味と手順について、基本的な内容をわかりやすく解説していきます。

本記事を書いた人

リコッタ
リコッタ

大学でマーケティングを専攻し、花王でスタイリングのリブランディングを担当。食べログでデリバリー系事業の立ち上げなども行ってきました。

ブランディングとは?

ブランディングとは、「価格が高くても買いたくなるブランドを作ること」です。

例えば、唐揚げ弁当を買おうとしたときに、ローソンでは300円、セブンイレブンでは400円だったとします。あなたならどちらを買うでしょうか。

「100円安いからローソンで買う」という人もいれば、「100円高くてもセブンイレブンで買う」という人もいると思います。

ここで考えたいのは、「100円多く出してもセブンイレブンで買う」という人が、なぜ100円多く出すのか、という点です。

その理由はいくつかあると思います。「セブンイレブンの方が美味しいから」「近くにあるから」「セブンイレブンが好きだから」(もちろんローソンにも同じ理由があると思いますが)など、100円多く払う理由があるはずです。

この何らかの理由でセブンイレブンに多くお金を払う「価値」こそがブランド力です。そして、このブランド力を高める活動のことを「ブランディング」といいます

ブランディングとマーケティングの違い

ブランディングは、マーケティングを構成する要素の1つといえます。

マーケティングとは市場を分析し、商品の市場ポジションを考え、商品が売れるような仕組みを作る一連の流れを指します。

ブランディングとは、消費者の心の中にブランド価値を育てていく活動のことです。「商品やサービス自体」と「ブランド」という点で異なりますが、両者に整合性がないと消費者にとって違和感が生じてしまいます。

例えば、洗浄力の高いボディソープを出そうとしたときに、そのブランドで「肌へのやさしさ」のイメージを醸成したいとなると少し違和感がありますよね。

実際の商品開発の現場でも、「このブランドでそのコンセプトはおかしいよね」「このブランドだからこの機能は必要だよね」などの議論は常に起こります。

商品自体とブランドの両面からマーケティングを行うことが重要です。

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ブランディングが企業に必要な理由

現代では消費者ニーズの多角化により商品数も増え、商品の品質の「差」は少なくなりました。例えば衣料用洗剤やシャンプーなどは、「品質」だけで差を感じられる人はおそらく少ないと思います。

そこで必要なのが「ブランディング」です。

例えば中身も同じで、価格も同じ。一方はよく知っているブランドで、一方は知らないブランドの商品であれば、多くの人が知っているブランドの商品を選ぶでしょう。

消費者に合ったブランディングを行うことで、競合ひしめく商品やサービスの中でも特定して選んでもらうことが可能となります

また、ターゲット市場において「〇〇といえばあのブランド」という意識を根付かせることができれば、販促費をかけなくとも一定の売上を確保することができます。

ただ、消費者の心にブランドを根付かせるには、小手先だけではうまくいきません。

ブランディングの流れやポイントをしっかりと理解し、他にはないブランド価値を消費者に届けることが成功への近道となります。

ブランディングの方法

では具体的にブランディングをどうやって行えばよいか、流れやポイントを解説していきます。

実際にメーカーで行っているブランド設計も、以下手順で行われています。

 ブランディングを行う流れ

ステップ① ブランドの現状を分析する

強いブランド像を定めるためには、「今ブランドがどんなイメージを持たれているのか」「どんなユーザーが使っているのか」「競合はどんなブランディングを行っているのか」といった現状を正しく理解することが必要です。現状を正しく理解することで、目指すブランド像の精度が高くなります。

ブランドの現状分析の方法として、代表的な方法を2つ紹介します。

3C分析

もっとも一般的に使われる戦況分析のフレームワークである「3C分析」はブランドの現状分析に適しています。会議のたたき台として使うのがよいでしょう。

3Cとは、「自社(Company)」「消費者(Customer」「競合(Competitor)」の頭文字をとっていて、それぞれの観点から現状を整理していきます。

3C分析の方法については、以下記事で詳しく解説していますので是非ご覧ください。

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ワークショップ

既に展開しているブランドのリブランディングを考える場合には、ワークショップ形式で現状分析するのがおすすめです。

ブランドの担当者だけでなく、マーケターや研究開発、デザイナーなど、関係部門間で議論すると、「そんな考えがあったんだ」とハッとさせられることが多くあります。部門間で議論することで、より深い分析を行うことができます。

ステップ② ブランドの目指す姿を定める

現状分析によって、ブランドとして訴求したい強み、取り込みたい消費者ニーズ、競合との差別化のポイントを明確にした後は、ブランドの目指す姿を明確にしていきます。

強いブランドには必ず一貫した強いメッセージがあり、それがしっかり消費者に伝わっています。ブランドの目指す姿はわかりやすく、かといって一般的すぎないというバランスが重要です。
関係者で議論を重ねながら作り上げていきましょう。

ブランドの目指す姿は以下のポイントで言語化し、ブランド設計書に落とし込んでいくのが一般的です。参考として、無印良品の例も併記します。

  • ブランドが提供する価値(例:生活の「基本」と「普遍」)
  • ブランドターゲット(例:生活空間をシンプルに楽しみたい人)
  • ブランドが消費者に約束すること(例:「これがいい」ではなく「これでいい」という理性的な満足感)
  • 機能価値(例;幅広い品揃え、安心品質、低価格)
  • 情緒価値(例:心地よさ、シンプル、自由)

ステップ③ ブランド戦略を策定・実行する

ブランドの目指す姿を定めた後は、具体的にどうやって消費者にブランドを伝えていくのか、商品に落とし込んでいくのかといったブランド戦略を策定し、実行していきます

ステップ②で定めた「ブランドの目指す姿」を軸に、一貫性のある戦略を策定することが重要です。

ブランド戦略は様々な軸で考える必要がありますが、ここでは代表的なものに触れておきます。

ビジュアルアイデンティティ

ブランドロゴ、ブランドシンボル、キービジュアルといった、ブランドコンセプトを体現したビジュアル一式をビジュアルアイデンティティ(VI)といいます。

ブランドのメッセージが一番伝わるロゴやビジュアルはどれか、という観点でデザイナーと協働しながら制作していきます。

ブランドメッセージ

ブランドのメインメッセージを決めます。味の素であれば「Eat Well,Live Well」、ニトリであれば「お、ねだん以上。」など、一度は聞いたことがありますよね。

広告などの消費者コミュニケーションの柱となるメッセージラインとなるため、長期的に使っていけるメッセージを十分に検討して決めていく必要があります。

商品戦略

ブランドのコンセプトを商品にどのように落とし込んでいくかを決めていきます。

例えばパッケージの色をシリーズで統一したり、商品のパッケージ文言を修正したりなど、ブランドメッセージをどのように商品に落とし込むかを検討します。

もっと詳しいブランディングを学びたい人へ

本記事ではブランディングとは何か、ブランディングの方法についての基本知識を紹介しました。

より詳しく知りたいという方は、以下本がおすすめです。本記事でも参考にさせていただきました。

ブランディングが9割/乙幡満男

ブランディングの定義から方法までかなり踏み込んで、初心者にもわかりやすく解説されていますので是非参考にしてみてください。

以上、知っておくべきブランディングの基本知識について紹介しました。本記事が皆様のブランド力向上につながれば幸いです。

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